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香港レポート

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香港レポート

2012/01/27

 

香港における中国人民元事情

 中国は現在、人民元の海外への持ち出しや外貨の人民元への両替を厳しく規制しています。その理由は、国内産業の保護と国内金融機関の育成を図るためです。近年、中国経済は急成長しており、経常収支は大幅な黒字が続いています。そのため、中国の外貨準備高は急増し、その水準は世界一となっています。人民元が不当に安く放置されていることが中国における経常収支の大幅黒字の原因として、欧米諸国は中国に改善を求めています。しかし、中国政府は相変わらず為替介入により人民元高を維持しています。このような状況の中で、中国政府は、香港を通じて人民元の自由化・国際化に向けての実験を行っているところです。
 香港で流通している人民元は、オフショア人民元と呼ばれ、中国国内で流通している人民元とは区別されています。そして香港では制限付きながら人民元建ての金融サービスの提供や資金運用・資金決済が行われています。これが人民元のオフショア市場です。
 香港に人民元のオフショア市場が創設されたのは、2004年2月です。その時、これまで認められていなかった人民元建ての預金サービスが、香港の金融機関で開始されました。中国が香港での人民元預金を認めた理由の一つに、2003年に中国から香港への個人旅行が解禁された点があります。中国では人民元の外貨両替が厳しく規制されているので、香港への旅行者は大量の人民元を香港に持ち込み、人民元で買物をしました。人民元を受領した香港の業者は、その人民元を香港ドルに両替できないと商売になりません。そのため、中国政府は香港の金融機関に人民元預金業務を認めたのです。さらに、2009年7月には、中国企業と香港企業(含む海外の現地法人)間の人民元建て貿易決済が開始されました。当初、国内5都市の一部の企業だけに限定されていた人民元建て貿易決済は、2010年6月には20省にまで拡大され、香港への人民元流入は飛躍的に拡大しました。
 中国政府は為替相場の混乱を避けるために、今もなお香港で流通している人民元を中国へ環流させることを厳しく制限しています。そのため、香港の金融機関は積みあがった人民元の運用ができずに、窮地に陥っていました。しかし、2007年6月には、中国人民銀行による許可制の下で、香港における人民元建て債券の発行が解禁となり、香港域内の銀行や投資家が保有している人民元の受け皿となりました。その後、2010年6月には「点心債」とよばれる、香港企業や外国企業による人民元建て債券の発行が認められ、香港独自の人民元の運用幅が拡大しています。

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【中国語表記】
香港 中環 夏愨道10號 和記大厦 806室
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