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寒中見舞いの文例とマナー 〜四季が豊かな日本の風土が育てた素敵な書状~

冬のご挨拶は、年の瀬のお歳暮に始まり、年始の年賀状、お年賀、寒中見舞いとありますが、なかでも寒中見舞いはその出し方に戸惑うこともあるようです。とくに喪中の方へ出す際のマナーや、相手が喪中でなくても寒中見舞いを出していいか、など疑問を持っている人が多いようです。
ここでは、そんな寒中見舞いの出し方や出す時期、文例をご紹介。メールやSNSで手軽に文章が送れる時代だからこそ、画面ではなく手書きの文字を。お世話になったあの人にあなたの気持ちを温かく伝えましょう。

この記事の目次

寒中見舞いとは?

寒中見舞いとは、1年で最も寒さが厳しくなる時期に送る挨拶状。相手の体調を気遣うとともに、こちらの近況を報告します。喪中で年賀状を送れなかった方や、お年賀を持参できなかった場合に寒中見舞いを出すことも多いようです。

寒中見舞いを出すのはいつからいつまで?お歳暮・お年賀との違いも

寒中見舞いが届く時期
寒中見舞いが届く時期


寒中見舞いを送る時期は正月の「松の内」が明けてから立春(2021年なら2月3日)までです。松の内の明けは関東では1月8日、関西などでは1月15日なので、送る先が関西地方の場合は1月15日から立春までに届くように出します。

寒中見舞い、お歳暮、お年賀は送る時期がそれぞれ決まっているので注意しましょう。

お歳暮はお世話になった人や会社へ、直接あるいは郵送で贈答するもので、12月10日ごろから20日頃までに送ります。
お年賀は新年のご挨拶として相手宅に訪問した際に直接手渡しするのがマナー。松の内(1月1日~1月7日頃まで。関西地方は1月1日〜1月15日頃まで)が明けるまでに渡します。

寒中見舞いは喪中以外でも出していい?

世間では『寒中見舞い=喪中』のイメージもありますが、相手が喪中でなくても寒中見舞いを出すことはできます。ただ、喪中でなければ年賀状を出すのがふつうなので、年賀状と寒中見舞いの両方を出す人は少数派かも。

また、年賀状を送らなかった相手から年賀状が届いた場合やお歳暮・お年賀を持っていけなかったときに、寒中見舞いを出すことが多いです。

寒中見舞いは「手紙でもいい?」「縦書き?横書き?」「イラストは?」

寒中見舞いは本来、厳しい寒さの時期に相手の体を気遣う手紙でした。それをはがきで代用してきた経緯があるので「手紙でもいい?」は実は逆で、手紙が一番礼にかなっています。もちろん、はがきで出すことが普通になった昨今、はがきでも全く失礼には当たりません。

上司や恩師、目上の方に出す場合は縦書き。親しい間柄なら横書きでもいいでしょう。

華やかな絵や干支などのイラストを入れるのは避け、文章だけにしたり、季節を感じるモチーフを控えめに入れる程度にします。年賀はがきを使うのは失礼に当たるので使いません。

寒中見舞い
寒中見舞い、あなたの想いを込めて書く

寒中見舞いで品物も送る場合、何がいい?

寒中見舞いでは、送りそびれたお歳暮の代わりや、喪中などでお歳暮でのご挨拶を避けた場合に、書状と別に品物を送ることもあります。その場合は、タオルや洗剤、食品、ジュース、コーヒーセット、お酒、お菓子、スイーツ、アイス、ハムなど生活用品や嗜好品が一般的なようです。相手がお酒好きか、甘い物好きかなど、好みを知っていると決めやすいですね。

ただ注意したいのが、寒中見舞いは「書状を送ること」がメインということ。品物はサブです。品物だけ送って、文章は添え状で済ませることがないようにしましょう。

寒中見舞いの例文・文例(喪中の場合、堅苦しくない友人の場合)

寒中見舞いの書き方にはマナーがありますが、そこにあなたらしい言葉を添えれば、印象は大きく変わるでしょう。

寒中見舞いの一般的な構成

1. 寒中見舞いの挨拶
2. 先方の健康を気遣う言葉
3. 自分の近況報告
4. 結びの挨拶
5. 日付
6. 差出人の氏名

※拝啓、敬具などの言葉は不要です。

※喪中の方への寒中見舞いには、年賀の「賀」や「迎春」、「おめでとうございます」など『おめでたい言葉』は避けます。

寒中見舞いの例文 その1(喪中の方へ送る場合)

寒中お見舞い申し上げます。
ご服喪中と存じ年頭のご挨拶は遠慮させていただきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
寒い日が続きますので風邪など召されませぬようご自愛ください。

※「年賀」はおめでたい言葉なので、「年頭」「年始」などの言葉に言い換えます。

寒中見舞いの例文 その2(上司、恩師など)

厳しい寒さが続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
おかげさまで私たち家族は元気に過ごしております。
新年のご挨拶に伺った際は、早々に失礼させていただきましたが、またゆっくりとお話しできたらと思います。
先日妻とお米が美味しい和食屋さんを見つけましたので、またお誘いしたいと思います。
春の温かな日差しが待ち遠しい時節ですが、どうぞ風邪など召されませぬようお体を大切にお過ごしください。

寒中見舞いの例文 その3(友人など)

寒中お見舞い申し上げます。
暖冬とはいえ、さすがに冷え込む今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
おかげさまで、こちらは元気に過ごしております。
○○○○(←相手との話題に触れたり、今年一緒にしたいことなど) 今年もまた色々語りましょう。
まだまだ寒い日が続きますが、どうぞご自愛ください。

以上、寒中見舞いの解説でした。

四季が豊かな日本の風土が育てた季節の書状、これほどマナーと味わいに溢れた慣習は世界的に見てもまれでしょう。だからこそ、ゆとりを持って感受したいもの。 手書きか印字か迷っている時点でぜひ手書きを!想いは書状に染みこみ、お相手にぬくもりを伝えてくれるはずです(^^)

Written by ヒノキブンコ

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