催事会場に関連本「出前」韮崎市立図書館 新たな読者開拓へサービス
韮崎市立大村記念図書館は、講演会や体験講座などに合わせて司書が関連書籍を選び、会場に出張して貸し出すサービスを始めた。興味を持ったタイミングでその場で本を手に取ってもらい、新たな読者を開拓することが狙い。専門家による「選書」と「出前」の組み合わせで、図書館の外でも本との出合いの場をつくる。
JR韮崎駅前の市民交流センター「SASAKI NICORI」内にある図書館では、施設内の催事で資料提供を希望する声がたびたびあった。昨秋、図書館のシステム更新時に館外貸し出しができる機能を導入。移動図書館や災害時のバックアップとして使われていて、図書館の利用カードがあれば館外で借りることができる。
出張貸し出しは今年2月にスタートした。ノートパソコンと本を詰めたトランク一つで移動できる身軽さが強みだ。館長の守田一雄さん(56)は、「図書館はどうしても“待ち”の姿勢になりがちで、時には利用者さんにこちらから近づいていくことも必要。(催事などで)熱があるうちに貸し出しにつなげたい」と話す。
テーマに合わせた選書は司書の腕の見せどころ。5月に東京エレクトロン韮崎文化ホールで開かれた防災講座では、南海トラフ地震や活断層の仕組み、水害の歴史、災害時の食事などを扱った30冊ほどを持ち込み、ロビーで展示した。終了後、本を借りていく人の姿が見られた。他に歴史教室などにも出張した。
日頃図書館に足を運ぶ習慣がない人や、若い世代に本に触れてもらうため、今後、出張先を広げていく考え。選書に関わる職員の篠原弘照さん(51)は「調べ学習、読み聞かせなど、子ども向けのサービスにもつなげたい」と話している。
山梨日日新聞社提供
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