発酵デパートメント山梨~世界の発酵みんな集まれ! 発酵の魅力を届ける新拠点が山梨に誕生

発酵デパートメント山梨~世界の発酵みんな集まれ! 発酵の魅力を届ける新拠点が山梨に誕生

甲州市塩山の複合施設「cirque(シルク)」内にある、発酵デザイナーが発起人の店

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20254月、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんがオーナーを務める東京・下北沢の本店につづく2号店として、山梨県甲州市の複合施設「cirque(シルク)」内に「発酵デパートメント山梨」が誕生しました。日本全国はもちろん、世界各地から集められた約200種類もの発酵プロダクトが並ぶ店内は、これまで山梨にはなかった新しい発酵の拠点として注目を集めています。

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「発酵って楽しい。美味しいもの好き、集まれ!という、お祭りのような気持ちでお店をやっています」

そうハツラツと語るのは、店長の小野民さん。

「ここに並ぶ商品はすべて、発酵デザイナーとして活動する夫・小倉ヒラクが、生産者を直接訪ねたものを中心に、本当に魅力的だと感じたものだけを厳選し、すべて直取引で販売しています。発酵というと 健康のイメージが強いかもしれませんが、夫は発酵文化や微生物といった視点から発酵に魅了されてきました」

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その原点のひとつが、2019年に東京都渋谷で開催された全国の発酵食品を紹介する企画「Fermentation Tourism Japan ~発酵から再発見する日本の旅~」です。取り組みをきっかけに、「常設で発酵を楽しめる場所をつくりたい」という想いが芽生え、2020年に下北沢の本店をオープン。その後、ECサイトの物流拠点として使用していた山梨・塩山の建物をリノベーションし、新たな拠点として誕生したのが「発酵デパートメント山梨」です。

初めて出会う、発酵プロダクト! 美味しいもの好きや食いしん坊さんが集まる場所

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店に並ぶのは、土地の風土に根ざして受け継がれてきた伝統的な発酵食品から、発酵技術を応用して生まれた新しい商品まで多種多様。味噌や醤油、クラフト発酵ドリンク、発酵にまつわる書籍まで、 体に良いものという枠を超え、 文化として面白く、美味しいものとして発酵を楽しめるラインナップです。

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「山梨の店舗は、ゆったり商品をご覧いただけるのが魅力です。訪れた方と、ああでもない、こうでもないと商品についてお話しできるのも、ローカルでお店をやるからこそだと考えています。馴染みのない商品については私たちが説明しますが、実際に食べたお客さまから この食材と合わせたら最高でした!と教えてもらうこともあるんです。ここは、美味しいもの好きや食いしん坊さんが集まる場所になっています(笑)」

店内には、スタッフ手作りのPOPが並び、それぞれの商品の背景や歴史が丁寧に紹介されています。伝統的な食材を現代の食卓で楽しめるような料理提案や醸造家を招いた学びの機会の提供など、 売るだけではない体験型の仕掛けも魅力です。

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山梨は、味噌蔵やワイナリー、日本酒蔵など発酵文化が根づく土地。地域の醸造家と共同でオリジナル商品も開発しています。

たとえば「にごり酢」。山梨県都留市の「戸塚醸造」が8カ月以上熟成させた酢のもと「酢粕(すかす)」を濾過せず、酒袋で絞っただけの一本です。濃厚なお米の旨味をしっかりと感じられます。

さらに「アウトドア納豆」は、甲府市の「五味醤油」との共同開発。キャンプに納豆を持参した際、容器やフィルムのゴミが出ること、混ぜる手間がかかることに着目し、 絞り出すだけで食べられる仕様に。醤油、ひしお麹、みりん、昆布を加えて熟成させた植物性の旨味が凝縮された、クセになる味わいです。

いろいろな人が混ざり合い、挑戦したい人の選択肢を増やせる場になればとの思い

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「発酵デパートメント山梨」が入る複合施設「cirque(シルク)」には、ガレージスタイルのアウトドアショップ、週に1度だけ開くベビー服屋、朝7時から営業するコーヒー店、土鍋専門店、月に3回だけ開く本屋など、個性豊かな店が共存しています。

「私たち夫妻は、約10年前、第一子の出産をきっかけに東京から塩山へ移住しました。ここでの暮らしが本当に好きで、できれば100歳まで暮らしたい。でも過疎化でまちが静かになっていく現実もある。だから、自分たちで何かできないかと考えました。施設名の『cirque』には、かつて地域のシンボルだった商業施設 シルク(SILKの活気をもう一度という願いを込めています。ラテン語 “CIRCUS” を語源に持つフランス語 “CIRQUE” から名付けました。さまざまな人が混ざり合い、挑戦したい人の選択肢を増やせる場になればとの思いで活動しています」

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毎月第1日曜日、甲州市役所前で開かれる「勝沼朝市」の日には、地域のにぎわいが流れ込み、cirqueもまた自然と人が集うハブのような存在になりつつあります。

何千年にもわたり日本で受け継がれてきた発酵文化。しかし、後継者不足や温暖化による原料高騰など、伝統を守り続けることは簡単ではありません。ローカルのものを、ローカルの場所で伝える。遠くに届けることも大切ですが、まず足元のまちで循環を生むこと。「発酵デパートメント山梨」は、プロダクトを届けることで生産者の未来をつなぐ取り組みを行っています。発酵のように、ゆっくり、じわじわと。地域の未来も醸しはじめています。

Article written by VALEM co., ltd.

参考情報

発酵デパートメント山梨

山梨県甲州市塩山下於曽537 

詳細は下記URLを参照してください。

https://hakko-department.com/

Instagramhakko.department.yamanashi

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