スズラン保護へネット設置 笛吹市芦川町観光協など シカ食害防止開花期待
笛吹市芦川町上芦川のスズラン群生地で、開花前後の花芽などがシカによる食害を受けたことを受け、芦川町観光協会(市川栄治会長)などは、群生地の周囲に動物の侵入を防ぐためのネットを設置した。ネットが設置されて以降、シカの侵入は確認されていないといい、関係者は「来年は今年のような被害は防止できるのではないか」と効果に期待を示している。
市芦川支所によると、ネットは高さ約1・8メートル。群生地(約2・6ヘクタール)を囲むように、約500メートルにわたって7月に設置した。設置以降、群生地内ではスズランの芽が伸び、他の雑草も生い茂ってきたことから、「シカの侵入は食い止められている」(担当者)としている。群生地に入るためには、ネットの一端が固定されたパイプを動かす必要がある。シカなどの侵入を防ぐため、担当者は「出入りする際はパイプを必ず所定の位置に戻してほしい」と呼びかけている。
群生地は在来種の「日本すずらん」が見られるスポットとして知られ、例年5~6月に見頃を迎える。今年は、ほとんどのスズランの花芽や茎がシカの食害に遭い、広範囲で開花しなかった。群生地の周囲にはイノシシなどの侵入を防止する電気柵が設置されているが、シカが柵と地面の間をくぐり抜けたとみられる。
スズランの根が残ったことや、観光協会などが植栽を進めることから、今後もシカの侵入がなければ、来年以降は例年通りの開花が期待できるという。市川会長は「地域のシンボルとなっているスズランを多くの人に楽しんでもらえるよう、植栽なども続けていきたい」と話している。