
ケアフィットファームワイナリー~ "自然体で生きる" を体現したワイナリー
日本ケアフィット共育機構が母体のワイナリー

甲州市勝沼のぶどう畑が、秋の光を受けて黄に染まる11月。「自然体でいきる」を理念に掲げる「ケアフィットファームワイナリー」の現場には、静かな熱気が満ちています。
公益財団法人日本ケアフィット共育機構を母体とする同ワイナリーは、障害者就労支援事業の一環として、「多様な人たちが交じり合い、共に学び、共に活かし合い、誰もが生涯活躍できるコミュニティづくり」を目指し活動しています。

始まりは2011年。ケアフィットの有志メンバーが勝沼の耕作放棄地を再生するためにぶどうの苗を植えたことに端を発します。
現在は日本の古来品種である甲州とマスカット・ベーリーAの2品種を栽培し、ぶどうの栽培からワインの醸造までできる限り自然な状態を保ち、手作業を大切にしながら、農産物としてのワインづくりを実践しています。
化学肥料や殺虫剤を極力使わず、酸化防止剤・清澄剤も使わないナチュラルワイン

勝沼下岩崎・等々力日川地区にあるマスカット・ベーリーAの畑を歩くと、脇に小さな養蜂エリアが見えます。「ケアフィットファームワイナリー」では化学肥料を一切使わず、一部の畑を除いて殺虫剤も使わないことで、ぶどう畑での養蜂を実現しています。ワイン造りにおいても、酸化防止剤や清澄剤の使用はせず、自然酵母の力を最大限に引き出すナチュラルな醸造を追求。ぶどう本来の生命感をそのまま閉じ込めることに強いこだわりを持っています。

「ケアフィットファームワイナリー」の代表ワインになっている「Naked Orange」と「Naked Ruby」。名前の「Naked(裸のまま)」が示す通り、化学肥料を使わず、酸化防止剤も無添加。野生酵母を活かし、無濾過で仕上げたナチュラルワインです。
「Naked Orange」は、勝沼の自社農園で育った甲州を使い、野生酵母の力で果汁と果皮、種を一緒に発酵。すみれの花や白桃のような華やかな香りが広がり、フレッシュでしっかりとした酸味が際立ちながらも、後味はすっきりと引き締まっています。一方「Naked Ruby」は100%マスカット・ベーリーAを使用。野生酵母発酵し、無濾過のままステンレスタンクで6カ月間熟成。ストロベリーやブルーベリーのチャーミングな香りと、心地よい酸味のバランスが魅力的なワインです。
ワインを通して、都市と地域を結ぶコミュニティづくりに力を入れていく

初めてぶどうの苗を植えてから、もうすぐ15年。その歩みと理念を体現するワイン造りの先に、「関係人口をつくっていきたい」と理事の向笠 高弘さんは話します。
「山梨も人口減少や高齢化で地域づくりの担い手不足に直面しています。だからこそ、地域と多様なかたちで関わる "関係人口" の存在が重要です。企業研修の一環としてワイナリーに来ていただき、ぶどうの傘かけや収穫作業を手伝ってもらう取り組みも行っています。作業を案内する役割を当施設のメンバーに任せることで、本人の自立や自信につながり、さまざまな人が交わることで地域全体の力にもなっていると感じています」

甲州市塩山にある「地産CAFE &SHOP けあふぃっとふぁーむ」では、同ワイナリーのワインを購入できるほか、スムージーやコーヒーを店内でゆったりと楽しめます。農業を中心に、生産・加工・販売を一体化した六次産業化の取り組みで収穫された果物や野菜を活かし、ドライフルーツやドレッシング、ジャム、ジェラートなど、多彩な加工品も並びます。
地域の恵みを大切に育みながら、誰もが居場所を見つけられるコミュニティづくりに力を注ぐ「ケアフィットファームワイナリー」。ワインを通して広がる人と人とのつながりが、新たな豊かさを生み出し続けています。
Article written by VALEM co., ltd.
ケアフィットファームワイナリー
山梨県甲州市勝沼町勝沼2561−6
地産CAFE &SHOP けあふぃっとふぁーむ
山梨県甲州市塩山赤尾650
※詳細は下記URLを参照してください。
https://www.carefit.org/farm/winery/
