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マイナンバーカードのメリットと気をつけたいこと

最近よく聞くマイナンバーカード。 マイナンバーの意味やマイナンバーカードを交付するメリットを知っている人は意外に少ないかもしれません。 ここでは、マイナンバーの意味やマイナンバーカード作成のメリット、注意したい点を解説します。

マイナンバーとは?なぜ必要?

マイナンバーとは、日本国内に住民票をもつすべての人に1人1つずつ与えられる12桁の番号。住民票を持つ外国人の方も含まれます。

マイナンバー導入の目的は、「公平・公正な社会の実現」「国民の利便性の向上」「行政の効率化」です。

マイナンバーが目指す社会
マイナンバーが目指す社会

出典:内閣府 マイナンバー(社会保障・税番号制度)
https://www.cao.go.jp/bangouseido
/pdf/seido_beforeafter.pdf

マイナンバーが目指す社会は「便利な暮らし、より良い社会」です。
現在は行政機関に対する申請手続ごとに提出書類が必要で住民の手続きが大変ですが、マイナンバー制度の導入により社会保障や税に関する行政手続がシンプルになり、住民の手続きが楽になります。

また、マイナンバー制度は行政側の業務効率やサービス向上につながります。マイナンバー制度導入後、国や地方公共団体の間での連携が始まると、情報照合、転記などに要する時間や労力が大幅に削減されます。これにより、行政手続がより迅速・正確になるメリットがあります。

行政支援が目指すのは、本当に支援が必要な人に適切な支援を行うこと。その都度提出される書類で判断するためどうしても時間がかかってしまう書類審査などの手続きも、マイナンバーにより判断が容易かつ迅速になり、公正公平に必要な人に必要な支援を行うことができるようになると言われています。

マイナンバーカードを交付申請するメリット

マイナンバーカードの交付は、住民にとってメリットがあります。

※マイナンバーカードを交付申請すると、市区町村が交付通知書を発送するまで、およそ1か月間程度かかります。もしこの日までにマイナンバーカードを使いたいなど予定があれば、早めの申請が必要です。

公的な本人確認書類になる

免許が取得できない子供や免許証がない人にとって、マイナンバーカードは公的な本人確認書類として使えて便利。これまでは複数の書類を用意して本人を確認する必要がありましたが、マイナンバーカード一枚を提示するだけで本人確認が完了します。

公共サービス利用が便利に

自治体などが提供する市民向けサービスは施設ごとに利用カードが必要なことが多いですが、将来的にはその多くがマイナンバーカードで集約できると言われています。すでにマイナンバーカードを図書館利用カードとしてご利用できる図書館も増えています。

青色申告での控除を受けやすい

自営業の方や個人事業主の方が青色申告で65万円控除を受ける場合、マイナンバーカードがあると電子申告等開始届出書を税務署へ提出しなくても、65万円控除が適応される電子申告がスムーズに行えます(その際、カードリーダーなどが別途必要になります)。

金融機関の口座開設、パスポートの新規発給がカード一枚で

金融機関で口座開設をしたり、パスポートを新規発給する場合、マイナンバーカードがあればカード1枚で手続きできます。

公的証明書をコンビニで交付

マイナンバーカードを持っていると、コンビニの複合機などでいつでも住民票、印鑑登録証明書、戸籍などの公的証明書を交付できます。

※市区町村によっては、まだサービスを開始していないところもあります。

マイナンバーカードのイメージ
マイナンバーカードのイメージ(AdobeStockより)

マイナンバー・マイナンバーカード~気をつけたいこと

マイナンバー制度を騙った不審な電話、勧誘、個人情報を取得しようとする電話、メール、訪問などが報告されていますので、注意しましょう。

地方自治体の担当者などが、ATMの操作を指示したり、口座番号や暗証番号、資産、年金の情報を聞くことはありません。また、キャッシュカードや金銭を要求することもありません。

マイナンバー制度を騙る詐欺のケース

・「あなたの名前やマイナンバーを貸してほしい」

・「有料サイトの登録料金が未払いになっている。放置するとマイナンバーに訴訟履歴が登録されてしまうので所定の手続きをする必要があります」

・「マイナンバーの関係で伺いました。マイナンバー通知カード(マイナンバーカード)をお預かりします」

など これまでに実際にあった相談事例や被害ケースが、総務省のページで詳しく説明されています。

マイナンバー制度に便乗した不正な勧誘や個人情報の取得にご注意ください!

マイナンバーカードを紛失したら

マイナンバーカードはマイナンバーが記載された顔写真付きの本人確認書類なので、免許証やクレジットカードと同じく、無くさないように大切に扱います。 もし紛失した場合は、マイナンバーカード機能を停止するために、下記コ-ルセンターで一時停止を依頼します(24時間365日受付)。

マイナンバー総合フリーダイヤル(無料)0120-95-0178

マイナンバーカードコールセンター(有料)0570-783-578

このときに、紛失時の手続きも丁寧に教えてくれます。具体的には、最寄りの警察署で遺失届を出し(自宅内で紛失した場合は不要)、市役所で紛失届を提出してマイナンバーカードの再発行の手続きを行います(再発行には遺失届の受理番号が必要となり、カードが届くまでにやはり1ヶ月程度かかります)。

もしマイナンバーカードが見つかった場合は、市役所等で一時停止を解除できます。

マイナンバーカードの普及はあまり進んでいない

マイナンバーカード交付率は現在28.3%(2021年4月1日)です。メリットも多いマイナンバーカードですが、新しい制度ゆえ交付申請を行わない人も多いようです。

国はマイナンバーカードの普及を図るため、「マイナポイント」でポイント還元を行う事業*を行ったり、カード未発行の方へ申請書を再送しています。

*2021年4月末までにマイナンバーカードを取得した人が一定の手続きをすると最大5,000円のポイント還元を受けられる制度

一方、マイナンバーカードを発行するかどうかは個人の自由です。現在のところマイナンバーの連携、活用は、社会保障、税、災害対策の分野に限られていますが、今後も様々な分野で連携が始まるようです。個人情報が含まれるカードを保有する点を心配して、カードを作らないという選択をされる方もいます。

マイナンバーが割り振られることは拒否できませんが、マイナンバーカードの発行は義務ではなく本人の自由ですから、それぞれが納得した上で、本人が発行を望む場合に申請を行うことになります。

以上、「マイナンバーカードのメリットと気をつけたいこと」でした。


Written by ヒノキブンコ

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