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山歩きで健康リフレッシュ!山梨の自然を満喫できる登山ルートのご紹介

前回のコラム「簡単に始められるウォーキング!運動の効果とは?」では、健康寿命を延ばすために運動が着目される理由や、比較的簡単に始められる「ウォーキング」についてとりあげました。 今回は、自然を満喫できる「山歩き、山登り」についてご紹介します! 美しい景観と自然を味わい、体を動かし、温泉と美味しい食事で仕上げれば、心身ともにリフレッシュできること間違いなしです!

山歩き、山登りのススメ

「歩くだけでは物足りない」と感じてしまう皆さまには山をお薦めしたいです。アップダウンがありますから、程よく心拍数が上がり、筋力を使い、エネルギーも消費します。大自然を体で感じ、清々しい気持ちにもなります。

私が住む山梨県甲府市は四方を山に囲まれ、非常に自然豊かな立地であり、日帰りで手軽にチャレンジできる山がたくさんあります。都会の喧騒から離れ、素晴らしい眺めや色とりどりの植物を愛でながら、美味しい空気、鳥や動物との遭遇、風を感じたり川の音を楽しんだりと大自然を満喫できます。道中や下山後に美味しい食事や温泉など、「ごほうび」も数多くあり、非常に恵まれた環境が県内のそこかしこにあります。この環境を健康増進に活かさないのは実にもったいないです!

今回ご紹介するのは、山梨県南都留郡富士河口湖町にある「三ツ峠山」です。標高は1,785m(開運山)とされ、名前の由来は開運山、御巣鷹山、木無山と三つの峰が連なることによるとされます。登山ルートは西側にある河口湖周辺から3つ、富士急行線「三つ峠」駅側から1つ、北側のJR中央線「笹子」駅方面からのルートなどがあります。最も人気があるのは「三ツ峠登山口」バス停から登り始める最短ルートですが、今回は河口湖浅間神社を起点とする自然豊かなルートを登ってみました。

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富士五湖周辺には実は「浅間神社」が複数あり、いずれも人気の観光スポットですが、この河口湖浅間神社は縁結びのご利益があるとされ、境内に樹齢1200年以上の迫力ある杉の木が立ち並び、社殿は重厚感ある荘厳な佇まいであり、富士山世界文化遺産の構成資産として人気があります。

河口湖浅間神社でお参りをし、境内を通り抜けて一旦舗装路を2キロほど登り、グランピング施設を2つ通過し、少し下ると赤い鳥居があり「母の白滝」、その上流側に「父の白滝」が見えてきます。一番人気のルートとは違い、ここからは獣道のような未整備の道のりが続き傾斜もほどほどあります。全行程で標高差は約800mありますが、河口湖を見下ろし雄大な富士山が見られる自然豊かなところがこのルートの魅力です。

行程の大部分が鳥獣や高山植物の宝庫と言われる三ツ峠鳥獣保護区に含まれ、野ウサギ、ニホンカモシカ、時にはニホンザルやツキノワグマが出没するほか、年間通して20種類前後の鳥類が確認できるそうです。今回は野生動物には遭遇しませんでしたが、シカのものと思われる足跡やフンはたくさん見られました。また、鳥の鳴き声も数種類聞こえてきました。これからの季節は植物も鮮やかな色を放ち始め、動物や鳥たちの活動も活発になり、新緑の効果で空気もより一層美味しく感じられるはずです。

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頂上付近までの所要時間は約4時間。途中何度か休憩をしましたが、スマホのアプリで標高差や移動距離を測りながら登ると休憩も効率よく取りながら登れます。登りが続くと体に疲労が蓄積され、下を向いてしまいがちですが、体を疲れにくくするためのコツがあります。自然を満喫しながら体を動かすまたとない機会なので、楽しい思い出をたくさん作るためにも実践してみてください。

①歩幅は小さく、足裏全体で接地:筋肉をあまり使わず、安定を得るため
②状態は起こして姿勢よく歩く:実は大半の方がなってしまう前傾姿勢のほうが疲れがたまります!
③休憩をこまめにとる:休息と栄養補給に加え、会話や景色を楽しむ時間も取りましょう
④下肢だけでなく上体も動かす:休憩時には座り込まず、肩や腰のコリやハリをほぐしましょう
⑤ジグザグに登る:遠回りになりますが、傾斜を緩やかにするためには有効です

登っている間は体が山頂方向に向いているので、わりと足元の地面を見ている時間が長くなりますが、左右を向いたり後ろを振返ったりしながら登ることで様々な景色が見え、気がまぎれる効果もあります(下るときはしっかりと足元を見つつ、意識してこまめに先々のルートを目視で確かめたほうが楽しく安全に下りられます)。

中間地点の美味しいオモテナシで疲労回復とやる気アップ!

さて、登りきったところで本日一回目の「ごほうびタイム」。頂上手前の三ツ峠山荘(*1)からは目の高さにあるかのように見える迫力ある富士山が真正面に見られます。そんなロケーションで、山荘特製のシフォンケーキとホットココアをいただくと、身も心も癒され、疲れが吹き飛びます。長く体を動かした後だけにその味わいは格別に感じられます。

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連続して筋肉を使用した後は、クエン酸やビタミンB、タンパク質などの栄養と適度な糖分が疲労回復に役立ちます。中でも、甘い食べ物は精神的な満足度を高めてくれ、リラックス効果もあり、肉体的疲労の回復効果以上に「気持ちを上げてくれる」効果があると感じます。

さて、あとは下るだけと思われるかもしれませんが、下山中のケガや事故も多いので、下る前の気持ちの切替えと柔軟運動も大事です。
南都留郡西桂町にある富士急行線の三つ峠駅に向かう下山ルートの標高差は約1,200mあり、登ったよりも多く下ることになります。河口湖側の登山道と異なり勾配が急であり、大きな段差や階段、岩場などがあるので、前半で疲れを蓄えた足腰に容赦のないルートです。ストック(トレッキングポールともいう)をうまく使い、歩を進める前に安定した地盤を見定めながらゆっくりと体を下ろすようにすると良いです。

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*1:三ツ峠山荘HP

山荘のオーナーさまが運営する三ツ峠ネットワークHPもご覧ください。

歴史に思いを馳せて

帰り道でまず目を引くのが、落差100m超の切り立った岩壁「屏風岩」です。見た目の迫力に加えてロッククライミングのスポットとしても有名です。

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三ツ峠山は古くから霊峰富士山を拝むための信仰の山と位置付けられ、奈良時代頃より修験道の修行の場として知られ、多くの修行者が訪れたそうです。三つ峠駅からのルート沿いにはその痕跡とも言える道しるべや石碑、石仏、寺社などが多く点在します。標高の高い順に「神鈴権現社」、「一字一石供養塔」、「親不知の碑」、「八十八大師」、「藍染明王」、「馬返し」、「股のぞき」、「達磨石」と。ちなみに、「馬返し」とは、ここまで馬で登り、馬を降りて歩き始めるポイントとされますが、標高は1,200m超あり鉄道駅までまだ600m近くの標高差があります。気を付けつつ頑張らなければ・・・

〆のごほうびは大浴場とおつかれさまの乾杯!

さて、1,000m近い標高差を下りてきたところで登山道は終わり舗装された道路を下り続けます。重力に任せて早歩きで下っていきます。恐らく本日の行程で一番ノリノリでウキウキしながら、時には駆け足で下りました。何故か?本日最大の「ごほうび」が待っているからです!

目的地は「三ツ峠グリーンセンター」(*2)です。ここは南都留郡西桂町にある第3セクター運営のレジャー施設で、実は知る人ぞ知る、超穴場のリラグゼーションスポットなのです。大浴場は温泉ではないものの当地のきれいな湧き水を沸かしており、足を延ばして湯船に浸かれば酷使した体を癒してくれます。食堂では本格的な料理が楽しめますが、登山客に一番人気なのが「登山パック」です。キンキンに冷えたジョッキの生ビールにおつまみがなんと三品もついて、入浴時間無制限、富士急行線三つ峠駅までの送迎も付きます!
お風呂上がりのビールは最高ですね!ゴールで、今日一日の最高のごほうび!!頑張った甲斐がありました!

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*2:三つ峠グリーンセンターHP

山梨は健康寿命の長さで全国有数の県です。しかし、車社会の地方都市の例にもれず、運動習慣の面で課題があるといわれています。そうした現状から、県は「甲州8つの合い言葉」(*3)をつくり、県民への健康意識の醸成、健康管理と健康増進の啓もう活動を行っています。
2024年度に始まった県の健康増進計画「健やか山梨21(第3次)」(*4)では塩分摂取量の削減、一日当たりの歩数の増進、健康経営優良企業数の増加などの数値目標を掲げています。
折しも県の人口が徐々に減少している昨今、豊富な自然と観光資源、東京圏へのアクセスの良さなどに加えて、人々が元気でイキイキと暮らせる土地という点も人を呼び込める要素かもしれません。
暖かくなると外に出たくなり歩く機会も増えるかと思いますので、ぜひ、みんなで楽しく健康増進と地域振興を盛り上げていきたいですね。

*3:山梨県公式HP「健康に関する情報 甲州8つの合い言葉」

*4:山梨県公式HP「健やか山梨21」

【参考情報】山梨県内の登山、ハイキングの名所

山梨県には登山やハイキングの名所がたくさんあり、高低差や難易度も幅広く、市街地からのアクセスが良い山が多くあり、また温泉もたくさんあります。
・富士山(県南東部)
・八ヶ岳(県北西部;赤岳、横岳、天狗岳など)
・南アルプス(県西部;鳳凰山、北岳、甲斐駒ヶ岳、間ノ岳)
・大菩薩嶺(県北東部)
・金峰山、甲武信ヶ岳(県北部~長野県境)
・清里高原(県北西部)
・昇仙峡(県央甲府盆地北部)

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八木 秀隆 53歳
住友生命保険相互会社 代理店営業部 甲府市在住
幼少期からスポーツ好きだったはずが、40代後半頃から出不精に。
ところが、自社保険商品の発売に合わせてスマートウォッチを買ったところ、取りつかれたように運動し、半年間で8kgの減量に成功。
終電を逃した際は10km以上歩いて帰宅したこと数知れず。

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