
笛吹に発達支援センター 来春開所
障害児の療育や相談支援などを行う児童発達支援センターが、来年4月をめどに笛吹市石和町市部に開所することが決まった。市内での開設は初めてで、市は運営事業者に市有地を10年間無償で貸与するほか、整備費の一部を助成する。
センターは甲斐市岩森の障害児通所施設「療育センター なないろ」を運営する「あんしん」(同所、松井真二代表)が開設。笛吹市は市ふれあいの家跡地を10年間同社に無償で貸与し、施設整備費について国や県の補助対象から外れる部分について、1億2千万円を上限に助成する。
市障害福祉課によると、2021年に「発達障害児者の支援」をテーマに障害者や家族、支援者らと山下政樹市長の座談会が開かれた際、市内に児童発達支援事業所が少なく、支援センターもないことが課題として挙がった。市はセンター設置に向けて市有地を無償で貸し出すことなどを決め、昨年4月にプロポーザル方式で事業者を募り、5月に選定した。
施設は来年2月の完成を予定し、同4月の開設を目指す。同社によると、木造2階建てで、延べ床面積は686・49平方メートル。1階に四つの教室や個別対応のための個室3部屋を備える。療育に加え、障害児と家族に対する相談支援、児童発達支援事業所や地域の保育所への助言、指導を行う。
同課担当者は「障害者や家族への切れ目のない支援につなげていきたい」と話している。

