
富士吉田チャイムに「若者のすべて」 志村さん思いファン集う
富士吉田市出身で、バンド「フジファブリック」のボーカル、ギターを務め、2009年に死去した志村正彦さん=享年(29)=の誕生日にあたる7月10日、志村さんが作詞作曲した楽曲「若者のすべて」のメロディーが、市防災行政無線の夕方のチャイムで流れた。
チャイムが流れる午後6時ごろ、志村さんの生家に近い富士急行線下吉田駅には約40人のファンらが集まった。スピーカーからチャイムが響き始めると、ファンらは小雨の中でチャイムの音色に耳を傾けたり、スマートフォンで動画を撮影したりしていた。
神戸市の藤井宜子さん(58)は初めてチャイムを聴きに同駅を訪れたという。流れた時間は1分15秒。「富士吉田で聴くメロディーは(志村さんの)面影を感じられるような気がする。雲が切れて富士山が現れる時間もあり、とても感動した」と声を詰まらせていた。志村さんの死去後も活動を続けていたフジファブリックは、今年2月に活動を休止している。
市は12年から、志村さんの誕生日の7月10日前後に「若者のすべて」、命日の12月24日前後に「茜色の夕日」のメロディーを夕方のチャイムで流している。今回は13日まで流した。

