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山梨のサイクリングコース〜季節の風と匂いを楽しむルートのご紹介

山梨には季節の風と匂いを楽しめる素敵なサイクリングコースがあります。
ここでは、ロードバイク2ヶ月の初心者サイクリストが実際にコースを走りながら、山梨のおすすめ自転車コースをご紹介します。サイクリング初心者の方、山梨在住の方はもちろん県外から訪れた人も、サイクリングを通して、新しい山梨県の一面を知っていただけたら嬉しいです。

この記事の目次

荒川サイクリングコース

初めに紹介するのは荒川サイクリングコースです。北は山宮町、南は笛吹川と合流する新二川橋あたりまで、まっすぐな道が市中を縦断します。

山梨の荒川サイクリングコース

荒川サイクリングコースの入り口は多数ありますが、今回は山梨県立中央病院付近から入って南方面へ走ってみます。 信号も渋滞もない滑らかな道をすいすい進んでいると、ここが甲府の中心地であることを忘れてしまいます。ふだん車で甲府を移動している人ならとくに、この不思議な感覚は強く感じられるのではないでしょうか。 その後、荒川サイクリングコースを1時間ほど走ります。南側に近づくにつれて、舗装の荒れた箇所も現れますが、全体的には走りやすく、整備が行き届いていると感じました。

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河川敷には無料テニスコートや休憩ベンチも多く、初心者には走りやすいサイクリングコースです。天気が良ければずっと富士山が眺められることもこのコースの魅力でしょう。

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甲府市北部の国師岳を源流とし甲府盆地を通り笛吹川へと合流します。江戸時代にはこの川で獲れる鮎が甲斐国の名産として知られていました。荒川は昔から人々の生活の支えになっていたのですね。

笛吹川サイクリングコース

続いてご紹介するコースは笛吹川サイクリングコースです。今回は、万力公園から荒川合流地点まで走ってみます。

公園内には鹿やクジャクなどが飼育され、子供たちの歓喜が聞こえてきます。売店で抹茶味のアイスクリームを食べて、旅の準備は万端です。

山梨、笛吹川のサイクリングコース

スタート地点の万力公園

スタートから8㎞ほどは、砂利道が続いたり、橋を渡って対岸へ移ったりと、走りにくいところがありました。また、道幅も狭いところが続き、歩行者の方とのすれ違いや追い越しの際は細心の注意が必要です。特に追い越しの際は、一言「すみません 通ります」と言った心遣いが必要です。

石和温泉辺りからは、整備状況が良くなり、走りやすくなります。また、景色にも変化があらわれます。笛吹川対岸の扇状地形に広がる果樹園が見渡せるようになります。川沿いという低い場所から眺めるためなのか、果樹畑風景の奥行きが際立ち、山梨の土地の歴史まで眺めているようです。

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笛吹市役所付近からの様子

笛吹川沿いを16㎞ほどサイクリングしてみた感想ですが、場所によって砂利道があったり、車道に出なければ走行できない場所があるなど、決して走りやすいコースではありませんでした。

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しかしそのデメリットを補って余りあるメリットがありました。それは一級河川ならではの景色の雄大さです。石和から八代にかけて広がる広大な果樹畑や国内第二峰の北岳をはじめとする南アルプスの山脈を終始見渡せるのはこのコースの魅力でしょう。

山梨サイクリングコース

後日走った桃林橋付近の様子

笛吹川は大きい川なので流れる場所は昔から同じと思うかも知れませんが、実は100年前に流れを大きく変えています。もともとは日川、重川との合流地点の少し下流(現在の石和温泉街の東端あたり)から石和駅(現石和温泉駅)のすぐ南を通って平等川につながり、小瀬スポーツ公園の東辺りで現在の本流につながっていました。それがおよそ100年前の大水害(明治40年)をきっかけに現在の流れに変わりました。今眺める笛吹市役所南側の大きな河床も、当時は小さな川(鵜飼川)が流れるだけで、辺りには多くの農民が暮らしていたということですが、その様子は今となってはなかなか想像できません。

神社を巡るコース

最後にご紹介するサイクリングコースは一般道を走行し、甲府駅→武田神社→信玄公のお墓を巡るコースです。甲府市の「山裾古(いにしえ)の道ハイキング」のスポットも巡るため、歴史に触れながらサイクリングも楽しめる一石二鳥のコースです。 スタートしてすぐ武田通りの坂を登るのが難関ですが、自転車を押しながらゆっくりと登ってみるのもいいです(私は半分近く歩いてしまいました)。

武田神社

武田通りの坂を上り切ると武田神社です。参拝を終えたなら、境内裏手に続く自然豊かな遊歩道を、鳥のさえずりや甲府北部の季節の風景を味わいながら歩いてみるのもおすすめです。歴史ファンなら宝物殿に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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武田神社

武田信玄公のお墓

住宅地にひっそりとありますが、とても綺麗でゴミ1つありませんでした。新しいお花がお供えしてあります。老人会や地域の方たちに、とても愛されているようです。

武田信玄公のお墓

武田信玄公のお墓

信玄公自ら秘喪を命じたこともあり、このお墓が発見されたのも信玄公没後200年後(今から240年前)の江戸時代のことと言われています。当時、信玄公の戒名と日付が刻まれた石の棺が出土したそうですが、その光景を思い浮かべると時の重厚に想いを馳せずにはいられません。

以上、山梨の3つのサイクリングコースを実際に走って紹介しました。自転車に乗れば発見できる喜びもあります。サイクリングコースはとくに決まっている訳ではないので、自分に合ったコースを探すのも楽しみの1つかもしれませんね。 この機会に是非サイクリングをしてみてはいかがでしょうか?

※自転車は車両なので、ヘルメットやグローブなどで自分の身を守り、周りの状況には十分注意する必要があります。またサイクリングコース内は歩行者の方が優先です。交通ルールをしっかりと守り、安全に走行しましょう。

Article written by ヒノキブンコ

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