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「界隈」とは?~「○○界」とどう違う?SNS文化で広まった新用法

若者言葉「○○界隈」が「○○界」の敷居を下げた⁉

ここでは「○○界隈」について、その用法や広まった理由をご紹介します。

「界隈」の意味と用法

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「界隈(かいわい)」は、もともと地理的に「その周辺地域」を指す言葉でした。

しかし近年、若者を中心に「特定のジャンルやコミュニティ」、あるいは「それに関心を持つ人々」を示す表現として「○○界隈」という使い方が広まりました。さらに最近では、特定の文化圏やニッチな行動パターンなど「コト」に対しても用いられるようになっています。

たとえば、こんな感じです。
・「K-POP界隈」
・「投資界隈」
・「キャンプ界隈」
・「アニメ界隈」
・「推し活界隈」
・「V界隈」(バーチャルYouTuber、バーチャルライバーなどVTuberに関わる人やそのコミュニティ、文化圏)
・「風呂キャンセル界隈」(面倒だから、毎日お風呂に入ることをやめる人たち)

「界隈」の寛容〜音の響きがもたらす柔らかい印象

新しい用法の「界隈」が広まった背景には、その音の響きの柔らかさが関係しています。堅苦しくないフレンドリーな感じで、「敷居は低いよ、気軽に入ってきて」といったニュアンスが、若者の会話やSNSで自然に受け入れられていきました。

XやYouTube、Instagram、TikTokなどSNS上に膨大なコンテンツが生まれ、それらを「いいね」や共有でつないでいく時代にあって、多様な興味・関心をゆるやかに認め合う文化が育ちました。こうした感覚と「○○界隈」という表現は相性がよく、ジャンルを越えて浸透していったと考えられます。

さらに、界隈の中で支持を集める商品やサービスが登場し、その購買行動が「界隈消費」と呼ばれるなど、独自の小さな経済圏が形成されるケースも生まれました。

「○○界」と「○○界隈」〜若者による再定義⁉

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「財界」「文学界」「野球界」といった「○○界」は、本来その分野に携わる専門家や関係者を指す言葉です。しかし実際には、その分野で一定の影響力をもつ人々を指す枕詞として使われることも少なくありません。

一方で「○○界隈」は、より広く、ゆるやかなつながりを示す言葉です。正式な関係者やプロだけでなく、関心をもつ人、時折その話題に触れる人、SNSで情報を覗く程度の人まで含まれます。こうしたふわっとしたコミュニティや価値観の共有範囲を言い表す言葉がこれまでなかったのです。

「○○界隈」の妙

若者言葉として拡散し、今ではメディアや日常会話に浸透した「○○界隈」。その妙は、境界の曖昧さと言えます。

SNSの普及で、ニッチな興味やマニアックなシーンでも賛同が得られ、人が集まるようになりました。

単に「アニメ好き」でなく、「この作品のこのキャラクターが好きな人」と細分化されるコミュニティが形成されることも少なくありませんが、そんなときも「界隈」という言葉が一役買っています。

多様化したコンテンツを背景に、曖昧で多層的なコミュニティを、そのニュアンスを崩さずに一言で表現するニーズが生まれ、それにうまく応えたのが「界隈」だったと言えるでしょう。

「○○界隈」のメリットとデメリット

「○○界隈」を使うことで、以下のメリットが得られます。

・共通の趣味によるつながりを持ちやすくなる
・コアなファンから排斥感を受けにくい
・自分が排他的な印象を与えずに交流できる
・自分が属するコミュニティを柔らかく示せる(例:「○○界隈の者です」)
・熱心なファンでも全くの外部でもない「ゆるい距離感」でコメントしやすい
 (例「カメラ界隈、ミラーレスが進んでる感じがする」)
・特定の人たちや文化圏を気軽に語りやすい
 ※一方で、その界隈をひとくくりにして決めつけてしまうデメリットも

「○○界隈」を使う際に注意したいのは、本来は多様な個人の集まりを均質な集団のように扱ってしまうことです。「〇〇界隈は○○だ」とネガティブに決めつけてしまうと、せっかくの界隈の柔らかさが損なわれてしまいます。

それでも「界隈」という言葉は、これからもコミュニティを語るうえで欠かせない表現として使われ続けるでしょう。

多様な価値観がゆるやかにつながって形成されるコミュニティを、堅苦しい用語ではなく、「界隈」と気軽に呼べるのは、現代の私たちにとって便利なことですね。

written by ヒノキブンコ

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