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ボカロ・ボカロ曲とは?〜聴き継がれる名作ボカロ曲をご紹介

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前に教えたボカロ曲、聴いてる?

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聴いてる!ほかにもYouTubeでお気に入りのボカロ曲見つけたよ!

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はまってる!

最近よく耳にする『ボカロ』や『ボカロ曲』。米津玄師さんなどボカロ曲をきっかけに有名になったアーティストがたくさん出てきたので、ボカロは広く知られるようになりました。

ここでは、まだボカロを知らない方へ、ボカロの意味や名作ボカロ曲をご紹介します。

ボカロとは?

ボカロとはボーカロイド(VOCALOID)の略です。

ヤマハ株式会社が初めて開発したコンピューターソフト『VOCALOID』のことで、このソフトを使うことで現実の歌い手がいなくても、まるで人が歌っているかのようにコンピュータで歌を歌わせることが可能になりました。

はじめこそ機械ぽかったその音声も、歌詞の単語のつなぎ目がなめらかになったり、ビブラートなど実際の歌唱技法が取り入れられるなどアップデートが進み、今では人が歌うのと区別がつかないほどに。

VOCALOIDという名称は、「vocal(ボーカル)」に『-oid』という接尾辞をつけた言葉。-oidは『○○のような』を意味し、アンドロイド(android、人間のようなロボット)、ヒューマノイド(humanoid、人間型ロボット)、ウイロイド(viroid、ウイルスのような核酸物質)」など多くの英語に見られます。

今では、『ボカロ』という言葉は人工的に歌唱された楽曲の総称として広く使われるようになりました。

有名なボカロ

有名なボカロの一部をご紹介します。この他にも多くの人気ボカロがいますので、好きなボカロを見つけてみるのもいいでしょう。

初音 (はつね)ミク

浅緑色の長いツインテールの少女「初音ミク」を女性バーチャルキャラクターとして設定したボカロ。ボカロが広く認知されるきっかけになりました。その人気は国内に留まらず、国内外で単独ライブが開催されたり、アメリカではトヨタ社の「カローラ」の広告で起用されるなど世界へ波及しました。

GUMI(ぐみ)

同じく女性ボーカルで、NHK『みんなのうた』で初めて流れたボカロとしても知られています。米津玄師さんも当時このボカロを利用して多くのヒット曲を生み出しました。

鏡音リン・レン

ハッキリした滑舌を売りに発売されたボカロ。リン(女性ボーカル)とレン(男性ボーカル)が利用でき、動画サイトでは同ボカロによる楽曲がたくさん発表されています。

ボカロ曲とは?ボカロPとは?

ボカロ曲とは、上述のボカロによって作成された楽曲のことです。

ボカロ曲を作る人をボカロPと呼びます。Pはプロデューサーの略です。ボカロPの中には、名曲を多く出して動画サイト上で人気になったり、動画サイトに留まらず日本のPOP・ロックシーンで広く支持を得た方もいます。

たとえば、『Lemon』、『パプリカ』などで有名な米津玄師さんは、もともと『ハチ』というボカロPでした。『夜に駆ける』(YOASOBI)のAyaseさんもボカロP出身、『ただ君に晴れ』(ヨルシカ)のn-buna(ナブナ)さんもボカロP出身です。

名曲ボカロの一部をご紹介

ここでは、ボカロの名曲をいくつか紹介します。当初のボカロの歌声は少し機械にも聞こえましたが、逆にそれが儚(はかな)さや切なさを醸し出し、曲の雰囲気をより一層高めることも多かったようです。

なお、有名曲になると、ファンにより多くのカバーが動画サイトにアップロードされることになります。カバーした人の名前やボカロ名は、動画タイトルに【feat】【歌ってみた】【by】などで併記されているので簡単に区別可能です。同じ曲を違うバージョンで手軽に聞き比べることができるのも、動画サイトの醍醐味です。

『夜明けと蛍』n-buna(ナブナ)

2014年に投稿されて以来、その哀愁漂うメロディーと、まるで詩のように美しい歌詞が視聴者を魅了し続けています。

オリジナルは初音ミクによる歌唱でした。その後、多くの『歌ってみた』が生まれたのは、この曲が時代を超える名曲の条件を満たした証しかもしれません。動画サイトのコメントでは、『落ち込んだ時に聴くと元気になる』『聴き続けているのに全然飽きない』『何年経ってもこの曲が好き』(いずれも趣旨引用)などが目立ちます。

n-buna(ナブナ)さんはその後ロックバンド『ヨルシカ』を結成してメジャーデビュー。『ただ君に晴れ』、『盗作』などのヒット曲で今大いに注目されています。

『弱虫モンブラン』DECO*27(でこにーな)

2010年に発表されると年内に100万回再生を突破したヒット曲です。ロックと哀愁を包み込むこのメロディに親しみを感じて何度も聴きに来る人が多いようです。他にもDECO*27さんの『ヒバナ』『妄想鑑賞代償連盟』『シンセカイ案内所』なども定番ボカロ曲になりました。

ちなみに、スマホやパソコンで「でこ」と打つだけで変換候補で『DECO*27』と出てきます。スマホは若者の流行に敏感なようです。

『グッバイ宣言』Chinozo(ちのぞー)

ワンツーの手拍子からテンポ良くはじまり、畳みかけるように投げかけられるキャッチーな歌詞とアップテンポのメロディが、一度聴いたら頭から忘れません。youtubeでの再生回数は7000万回を突破、小学生の間でも人気になりつつあるようです。

『シャルル』バルーン

2016年にリリースされると、ボカロファンにとどまらず広く若い世代から支持を得ました。いまではカラオケランキングで常に上位ランクインする人気曲。

サビに顕著な高音域があり、ボカロが歌うには何の問題もないのでしょうが、人が歌うとなるとかなりのボイトレが必要になるのでは⁉ と思いきや、動画サイトにアップされている『歌ってみた』では多くの若者が見事に歌い上げているので驚きです。

『it is』蝶々P(ちょうちょうぴー)

蝶々Pといえば『心做し(こころなし)』など数多くの名曲を生み出したボカロPです。繊細な言葉で導かれる独特な世界観に魅了されるファンが多いようです。

アルバム『Fictional World』に収録された本楽曲は、シンプルなメロディを基調にして切ない恋心が奏でられます。心にいつまでも残る単調性は、世代は違えど、名曲『中央線(ZOOM)』、『家族の風景(ハナレグミ)』に共通して見られる特徴に思えます。

なぜボカロは広まったか?〜ボカロが画期的だった点

パラダイムシフト。それは、それまで当然と考えられていた認識が根本的に変化すること。

ボカロが画期的だったのは、それまで頭の中で素敵なメロディーを思いついてはいたが、歌声に乗せて録音・演奏する術を持っていなかった若者に、その術を与えた点。浮かんだメロディと情熱さえあれば、自分の部屋で作業して名曲を世に送り出せるようになりました。

いい楽曲は動画サイトの再生回数が増えることで露出が増えて知名度を得るため、音楽の才能がコンテストやスカウトなどで見い出される必要がなくなり、作れるかどうかだけが問われるようになりました。

それはある意味でシビアな状況とも言えますが、思いもよらぬ着想をもつ斬新で素敵な曲が最近増えたのは、このような背景によるところも多いでしょう。

初音ミクが発売された当初、バックコーラスとしての活用が見込まれていたといいます。しかし、創作者たちは自分で作った音楽にこれをメインボーカルとして使いました。ちょうどニコニコ動画やyoutubeなど動画公開の場が整ったことも追い風となって、まるで閉められていた栓が開けられたように日本の若者の才気が溢れ出しました。

この出来事は、音楽業界に留まらず、人類史に刻まれるパラダイムシフトと見ることもできるかもしれません。

ボカロのこれから

最近はAIを利用してよりリアルで人間じみた声で歌わせることができるソフトウェアが生まれるなど、ボカロの精度は一層進化しています。『将来AIが人の仕事を奪ってしまう』とはよく聞くことですが、ではボカロシーンもやはりそうなのでしょうか?

ボカロやAIが人の心を揺さぶる名曲(メロディや詞)を作るようになるか?未来のことは分かりませんが、答えは否かもしれません。

人間による「表現」はまだ人間にしかできず、その部分が律速因子である以上、『ボカロはあくまでツール、人間による創作が決め手』という構図は変わらないように感じます。

それでも、国民の才能を一気に解放させたボカロの功績は計り知れません。

ボカロ曲とは

written by ヒノキブンコ

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